妊活

【婦人科専門医監修】
3分でできる!妊活力チェック

【婦人科専門医監修】3分でできる!妊活力チェック

「妊活力」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これは、これから妊活をスタートしようと考えている方、将来子供を授かりたいとお考えの方に、ぜひ知っていただきたい言葉です。そして、妊娠しやすい健康な体づくりや、生活習慣の改善にも役に立つ内容となっています。妊活に向けて、自身の生活習慣や健康管理のポイントを再認識して、改善していくことで、「妊活力」を高めていくこと。このコラムは女性向けですが、男性にも当てはまる内容なので、パートナーと一緒に妊活力チェックからスタートしてみましょう。

松村 圭子 先生

松村 圭子 先生
Dr.Keiko Matsumura
医師 / 婦人科専門医

広島県出身。1995年広島大学医学部卒業後、同産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニック開院、院長に就任。婦人科疾患のみならず、女性のトータルケアをサポートする。婦人科専門医。講演、執筆、TV出演など幅広く活躍中。「わたしの温度®︎」の監修医。

あなたもチャレンジ!妊活力チェック

今は考えられなくても「いつかはママになりたい」。そう思っているなら、将来子供が欲しいと思ったタイミングで妊娠・出産ができる体に今から整えておくことが大切。そのためにはまず、現在の生活習慣や体の問題点を探ることが大切です。下記のなかで、自分に当てはまる項目にチェックしてみましょう。

  • 寝るのは毎日深夜
  • 寝る直前までテレビ、スマホを観ている
  • 週末には寝だめする
  • 入浴はシャワーで済ませることが多い
  • 食事を取る時間が、日によってバラバラ
  • 朝はギリギリまで寝て、バタバタと家を出る
  • 運動習慣が無い
  • コンビニ弁当や外食が多い
  • 食べ物の好き嫌いが激しい
  • 甘いものが大好き
  • 朝食は食べない
  • 過激なダイエットをしたことがある
  • ついお酒を飲み過ぎてしまう
  • 糖質や脂質は極力避けている
  • 不安で眠れないことがある
  • 食欲が無い、または満腹なのに食べてしまう
  • なにをしても楽しいと思えない
  • 集中力の低下を感じる
  • ちょっとしたことでイライラする
  • 恋愛が面倒になってきた
  • 便秘や下痢をしやすい
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【黄緑】1~7にチェックが多くついた人
……生活リズム乱れ型

不規則な生活で、自律神経やホルモンのバランスが乱れがちに。
無自覚のうちに疲労が積み重なっている可能性も。まずは生活リズムを整えるようにしましょう。

具体的には……
生活リズムを整える上で、最も気を付けたいのが、「食事」「運動」「睡眠」です。

1食事「栄養バランスを整える」

現代の日本人女性の1日の摂取カロリーは、平均約1,500kcal。厚生労働省のガイドラインでは、一般成人女性の推定エネルギー必要量は約2,000kcalとされているので、それを大きく下回っているのが実情です。1日3食きちんと取り、栄養バランスを整えるように気を付けましょう。朝食を抜くなど、不規則な食生活では健康な体づくりはできませんし、生活リズムも整いにくくなってしまいます。

※【参考】厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書

2運動「適度な運動を心がける」

適度な運動は肥満の改善・予防になり、精神面の安定にもつながります。運動量の目安としては、1週間あたり150分ほど。電車を1駅前で降りて歩く、なるべく階段を使うなど、日常生活で少しずつ運動量を増やすようにしてみると良いでしょう。また、1日30分程度のウォーキングをすることで子宮や卵巣への血流が促され、受精卵が着床しやすい環境を整えることが期待できますし、骨盤底筋が鍛えられ、安産になるともいわれています。ウォーキングを習慣化するのはハードルが高い、という人は、気軽に家の中で行えるストレッチもおすすめ。ゆっくり深呼吸しながらストレッチを行うことで血流が促され、リラックス効果も得られます。1日10分を目安に、体が温まっているお風呂上がりに行えば、さらに効果的。

3睡眠「質の高い睡眠を心がける」

できるだけ同じ時間に眠ることで、「睡眠のリズム」も整ってきます。時間がくると自然と眠くなるのが理想的です。時間を気にし過ぎると逆に眠れなくなることがありますが、毎日同じ時間に布団に入る習慣をつければ、徐々に体が睡眠モードに移行してくれるはずです。入浴も質の高い睡眠を得るのに効果的ですが、就寝直前の入浴はかえって寝つきを悪くしてしまい、逆効果です。遅くとも寝る1~2時間前に入浴を済ませるようにしましょう。
また、睡眠には理想的な温度と湿度があります。エアコンや加湿器などを使って、快適な温度や湿度を保ちましょう。

【水色】8~14にチェックが多くついた人
……食生活乱れ型

偏った食事、無理なダイエットはNG。過度な食事制限を行うと、体は命の危険を感じて生命の維持を優先し、妊娠力は二の次に。偏り無く栄養バランスの取れた食生活を心がけましょう。

具体的には……

1「適正な体重をキープする」

18~49歳女性の適正体重は、BMI(体重(kg)÷身長(m)の2乗)18.5~24.9。やせ(低体重)は、低出生体重児の原因になり、肥満は妊娠糖尿病などのリスクを高めます。妊娠前から適正体重に収まるように心がけることが大切です。

2「栄養バランスの取れた食生活に改善する」

「栄養バランスの取れた食生活」というと、難しく感じる方も多いのではないでしょうか。「3大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質をバランス良く取り、またビタミン、ミネラル、食物繊維もしっかり取りましょう。」といわれても、「何をどう食べればいいの?」と悩む方も多いでしょう。しかし、昔ながらの日本食の基本「一汁三菜」の献立が理想的な栄養バランスを取るのに良いといわれています。
・主食として、ごはんやパン、麺類を主材料とする料理(主に炭水化物の摂取)
・主菜として、肉、魚、卵、大豆を主材料とする料理(主にたんぱく質の摂取)
・副菜として、野菜、いも、キノコ、海草などを主食材とする料理(主にビタミン、ミネラル、食物繊維の摂取)
これらを「一汁三菜」の「三菜」として、意識をするだけでも、あまり悩まずに、栄養バランスが取れるようになります。難しく考えずに、「好き嫌い無くいろいろなものを食べる」など、自分ができることから始めるのも良いですね。

3「アルコールは控えめに」

厚生労働省の「健康日本21」におけるアルコール対策では、節度ある適度な飲酒は1日平均純アルコールで約20g程度とされています。ビールなら中瓶1本(500ml)、ワインならグラス2杯弱(200ml)、日本酒なら1合(180ml)に相当します。これらを目安に適量を摂取するように心がけましょう。

※【参考】 健康日本21(アルコール)

【紫】15~21にチェックが多くついた人
……ストレス過多型

過度なストレスがかかると、自律神経やホルモンのバランスが崩れて生理不順や無排卵になる恐れが。早寝早起きで生活リズムを作り、夜は極力リラックスするよう心がけましょう。

具体的には……
精神的なストレスも「妊活力」を下げてしまう要因となります。メンタルケアも心がけましょう。

1「好きなものを食べる」

規則正しい生活を心がけることは、意外と難しいものです。あまりにストイックに頑張りすぎてストレスをためてしまっては、逆効果にもなりかねません。時には、ご褒美としてすしやスイーツバイキングなど、大好きなものや我慢していたものを食べて気持ちをリセットしましょう。

2「アルコールやカフェインを取れる幸せを感じる」

お酒やコーヒーを飲むのが日々の楽しみという人も多いと思います。妊娠したら控えなければなりませんが、「妊活力」を高める段階では適度に楽しみ、ストレスをため込まないようにすることも良いでしょう。どちらもあくまでも控えめに!

3「思いっきり泣く」

ポジティブに前を向いて好きなことを楽しめれば良いのですが、どうしても後ろ向きになることもあります。このような時は、思いっきり泣いて自分の感情を開放してあげましょう。泣いた後は気持ちがスッキリします。

温度の計測を続けると、高温期と低温期のリズムをより具体的に把握できるようになるため、妊活をはじめ、日々の健康管理に役立てることができます。「わたしの温度R」で自動計測された毎日の温度はグラフとして視覚化され自分のリズムを一目で把握できます。

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